白ウィニー考察〜FINALSにむけて〜
2005年11月8日と、いうわけで今日は千葉予選を抜けた白赤ウィニーを考察してみたいと思います。レシピは↓
4 灯籠の神/Lantern Kami
4 サバンナ・ライオン/Savannah Lions
4 今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda
3 八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails
4 レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter
4 空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire
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23 Creatures
4 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
4 血の手の炎/Flames of the Blood Hand
4 稲妻のらせん/Lightning Helix
4 黒焦げ/Char
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16 Spells
8 平地/Plains
3 山/Mountain
4 戦場の鍛冶場/Battlefield Forge
4 聖なる鋳造所/Sacred Foundry
1 永岩城/Eiganjo Castle
1 血に染まりし城砦、真火/Shinka, the Bloodsoaked Keep
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21 Land
60 Total Cards
4 真髄の針/Pithing Needle
4 ショック/Shock
4 名誉の手/Hand of Honor
3 光の大嵐/Tempest of Light
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15 Sideboard Cards
まずクリーチャー。1マナ域12体、2マナ域7体、3マナ域4体の計23体。枚数は必要最低限にとどめている。感覚的にこの枚数を下回るとクリーチャーを引かずにプレッシャーをかけられないことが多い。火力があるとはいえ最低でも10点はクリーチャーで削らなければ勝てないウィニーとしてはこのラインが譲れない線だろう。
クリーチャー選択で目に付くのは《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》4と《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》3だ。個人的には事実上すべてのクリーチャーと相打ちになってしまうライオンはダメージ効率には優れるものの殴れる期間が短いため(私は賞味期限が短いと呼んでいる)デッキはに入れたくないのだが、このデッキでは4枚採用している。序盤の爆発力で勝負するための投入だ。これは後述する火力の多さと関係している。イメージ的には赤スライのクリーチャー選択に近い。そしてメイン《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》3である。これは非常に賢明な選択だ。白赤ウィニーの天敵である《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch(RAV)》に対して2マナでアンブロッカブルになり、ブロックにまわってもがっちり。数少ない回答になりえるカードだ。もちろん同系に強いのは言うまでも無い。さらに最近増えてきている《信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)》を実質無力化できる。よくある困るパターンが場に出ている《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》に付けられて手札に2枚目の十手が腐っている場合。そんなときは《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》。たった2マナではがしてくれる。頼りになる狐だ。もちろん場に出ていてマナが立っていれば相手はエンチャントすらできないからまず《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》から破壊しなければいけないが、それ自体がプロテクションにより困難。大量除去カードでしか排除できないことを考えると今の環境にばっちりマッチしたカードだ。
次にスペル選択。《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》4《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》4《黒焦げ/Char(RAV)》4は今や基本装備になりつつある。そして一際目立つのが《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》4のメイン採用である。これがすばらしい。単純にライフを最速で0にすることを目的としているこの手のデッキにとってライフゲインカードはとてつもなくやっかいだ。それがブロッカーになったりパーマネントを無力化したりするとなおさらである。そこで《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》。活用するにはピンポイントでぶつけていかなければ意味が無いがこれら《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch(RAV)》《信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)》はいずれも4マナ。先手なら確実に間に合うし、マナ加速されなければ後手でも十分あわせられる。そして刺さったときのダメージは計り知れない。教主を出してライフが16→20になると思ってたら16→12!それだけで勝った気になれる。逆説的に言うとそこまでしないと勝てないということだが。故にこの選択は大正解だったといえよう。
そしてランド選択。一般的のように思われるが少し違う。赤マナ供給源が12枚と半分以上が赤マナを生成できるのだ。そのうち赤マナしか生成できないのは4枚。この枚数ははっきり言って多い。しかもデッキの総ランド枚数は21、一般的には22が主流の昨今、このバランスは赤マナ供給過多である。初手で土地が平地と山しかなかった場合果たしてマリガンするのだろうか?2ターン目に白マナが二つ並ばない白赤ウィニーははっきり言って勝てない。もう少し平地を増やしても罰は当たらないと思われる。おそらく製作者の意図としては土地が5枚並んだところで赤マナを2つ確実に確保し、《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》+(《黒焦げ/Char(RAV)》or《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》)を構えたいのだろう。しかし土地総数が21のデッキにおいて土地が順調に伸びて5ターン目に5枚というのは明らかに引きすぎである。更に言うと引きすぎて困る時より白マナが足りなくて困る時のほうが多そうである。どうしても赤マナが必要ならば《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge(BOK)》の投入も視野に入れていいのかもしれない。
土地を引きすぎたら勝てないという意志の元に土地の枚数を絞り、ライフゲインされたら勝てないというコンセプトで《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》のメイン投入、さらに序盤でライフを一気に削るための《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》4、すべて退路を断った特攻精神である。先ほども述べたが白ウィニーというよりもライフの削り方は赤スライにかなり近い。製作者は白ウィニーの派生としてこのデッキを考えたというよりも現環境で最も速やかにライフを0にする方法を突き詰めた結果こうなったといった方が正しいのかもしれない。正にキングオブビートダウンデッキである。
そしてサイドボード。《真髄の針/Pithing Needle(SOK)》はコンボと《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer(SOK)》対策に。《名誉の手/Hand of Honor(SOK)》は黒の単体除去対策。《ショック/Shock(9ED)》は同系のテンポ採りのカードだ。《ディミーアの巾着切り/Dimir Cutpurse(RAV)》や《惑乱の死霊/Hypnotic Specter(9ED)》にも打てるしグッドチョイスである。《光の大嵐/Tempest of Light(9ED)》は白暦伝対策。ついにこのカードがサイドの定番になる日がやってきたのだろうか?確かに白暦伝、《よりよい品物/Greater Good(9ED)》デッキにはよく利くしインスタントなのも評価が高い。若干の重さが感じられなくも無いがそもそも3マナ域自体がこれと《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire(RAV)》と火力しかないのでデッキ自体が非常に軽い。これはこれでありだ。
何はともあれこのようにすべてのカードに意志の力が感じられ非常に好感の持てる仕上がりとなっている。唯一の欠点は《忌まわしい笑い/Hideous Laughter(CHK)》に対しての耐性がまったく無いことだがその分火力に偏っているためクリーチャーがダメなら火力で焼くということだろう。安易に《来世への旅/Otherworldly Journey(CHK)》や《栄光の頌歌/Glorious Anthem(8ED)》に頼らない辺りがやはり赤スライ系の息吹が感じられる。現時点で最高の殺傷能力がある白赤ウィニーといっても過言ではないだろう。
4 灯籠の神/Lantern Kami
4 サバンナ・ライオン/Savannah Lions
4 今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda
3 八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails
4 レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter
4 空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire
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23 Creatures
4 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
4 血の手の炎/Flames of the Blood Hand
4 稲妻のらせん/Lightning Helix
4 黒焦げ/Char
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16 Spells
8 平地/Plains
3 山/Mountain
4 戦場の鍛冶場/Battlefield Forge
4 聖なる鋳造所/Sacred Foundry
1 永岩城/Eiganjo Castle
1 血に染まりし城砦、真火/Shinka, the Bloodsoaked Keep
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21 Land
60 Total Cards
4 真髄の針/Pithing Needle
4 ショック/Shock
4 名誉の手/Hand of Honor
3 光の大嵐/Tempest of Light
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15 Sideboard Cards
まずクリーチャー。1マナ域12体、2マナ域7体、3マナ域4体の計23体。枚数は必要最低限にとどめている。感覚的にこの枚数を下回るとクリーチャーを引かずにプレッシャーをかけられないことが多い。火力があるとはいえ最低でも10点はクリーチャーで削らなければ勝てないウィニーとしてはこのラインが譲れない線だろう。
クリーチャー選択で目に付くのは《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》4と《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》3だ。個人的には事実上すべてのクリーチャーと相打ちになってしまうライオンはダメージ効率には優れるものの殴れる期間が短いため(私は賞味期限が短いと呼んでいる)デッキはに入れたくないのだが、このデッキでは4枚採用している。序盤の爆発力で勝負するための投入だ。これは後述する火力の多さと関係している。イメージ的には赤スライのクリーチャー選択に近い。そしてメイン《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》3である。これは非常に賢明な選択だ。白赤ウィニーの天敵である《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch(RAV)》に対して2マナでアンブロッカブルになり、ブロックにまわってもがっちり。数少ない回答になりえるカードだ。もちろん同系に強いのは言うまでも無い。さらに最近増えてきている《信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)》を実質無力化できる。よくある困るパターンが場に出ている《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》に付けられて手札に2枚目の十手が腐っている場合。そんなときは《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》。たった2マナではがしてくれる。頼りになる狐だ。もちろん場に出ていてマナが立っていれば相手はエンチャントすらできないからまず《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails(CHK)》から破壊しなければいけないが、それ自体がプロテクションにより困難。大量除去カードでしか排除できないことを考えると今の環境にばっちりマッチしたカードだ。
次にスペル選択。《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》4《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》4《黒焦げ/Char(RAV)》4は今や基本装備になりつつある。そして一際目立つのが《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》4のメイン採用である。これがすばらしい。単純にライフを最速で0にすることを目的としているこの手のデッキにとってライフゲインカードはとてつもなくやっかいだ。それがブロッカーになったりパーマネントを無力化したりするとなおさらである。そこで《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》。活用するにはピンポイントでぶつけていかなければ意味が無いがこれら《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch(RAV)》《信仰の足枷/Faith’s Fetters(RAV)》はいずれも4マナ。先手なら確実に間に合うし、マナ加速されなければ後手でも十分あわせられる。そして刺さったときのダメージは計り知れない。教主を出してライフが16→20になると思ってたら16→12!それだけで勝った気になれる。逆説的に言うとそこまでしないと勝てないということだが。故にこの選択は大正解だったといえよう。
そしてランド選択。一般的のように思われるが少し違う。赤マナ供給源が12枚と半分以上が赤マナを生成できるのだ。そのうち赤マナしか生成できないのは4枚。この枚数ははっきり言って多い。しかもデッキの総ランド枚数は21、一般的には22が主流の昨今、このバランスは赤マナ供給過多である。初手で土地が平地と山しかなかった場合果たしてマリガンするのだろうか?2ターン目に白マナが二つ並ばない白赤ウィニーははっきり言って勝てない。もう少し平地を増やしても罰は当たらないと思われる。おそらく製作者の意図としては土地が5枚並んだところで赤マナを2つ確実に確保し、《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》+(《黒焦げ/Char(RAV)》or《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》)を構えたいのだろう。しかし土地総数が21のデッキにおいて土地が順調に伸びて5ターン目に5枚というのは明らかに引きすぎである。更に言うと引きすぎて困る時より白マナが足りなくて困る時のほうが多そうである。どうしても赤マナが必要ならば《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge(BOK)》の投入も視野に入れていいのかもしれない。
土地を引きすぎたら勝てないという意志の元に土地の枚数を絞り、ライフゲインされたら勝てないというコンセプトで《血の手の炎/Flames of the Blood Hand(BOK)》のメイン投入、さらに序盤でライフを一気に削るための《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》4、すべて退路を断った特攻精神である。先ほども述べたが白ウィニーというよりもライフの削り方は赤スライにかなり近い。製作者は白ウィニーの派生としてこのデッキを考えたというよりも現環境で最も速やかにライフを0にする方法を突き詰めた結果こうなったといった方が正しいのかもしれない。正にキングオブビートダウンデッキである。
そしてサイドボード。《真髄の針/Pithing Needle(SOK)》はコンボと《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer(SOK)》対策に。《名誉の手/Hand of Honor(SOK)》は黒の単体除去対策。《ショック/Shock(9ED)》は同系のテンポ採りのカードだ。《ディミーアの巾着切り/Dimir Cutpurse(RAV)》や《惑乱の死霊/Hypnotic Specter(9ED)》にも打てるしグッドチョイスである。《光の大嵐/Tempest of Light(9ED)》は白暦伝対策。ついにこのカードがサイドの定番になる日がやってきたのだろうか?確かに白暦伝、《よりよい品物/Greater Good(9ED)》デッキにはよく利くしインスタントなのも評価が高い。若干の重さが感じられなくも無いがそもそも3マナ域自体がこれと《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire(RAV)》と火力しかないのでデッキ自体が非常に軽い。これはこれでありだ。
何はともあれこのようにすべてのカードに意志の力が感じられ非常に好感の持てる仕上がりとなっている。唯一の欠点は《忌まわしい笑い/Hideous Laughter(CHK)》に対しての耐性がまったく無いことだがその分火力に偏っているためクリーチャーがダメなら火力で焼くということだろう。安易に《来世への旅/Otherworldly Journey(CHK)》や《栄光の頌歌/Glorious Anthem(8ED)》に頼らない辺りがやはり赤スライ系の息吹が感じられる。現時点で最高の殺傷能力がある白赤ウィニーといっても過言ではないだろう。
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